最速6時間半~8時間の鉄道旅
毎年、春・夏・冬に発売されてJR全線(一部私鉄)の普通列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」を利用して東京~新潟を移動した時に感じた体験談をお話しします。
JR全線の普通列車が乗り放題になる「青春18きっぷ」は期間中全国どこでも鉄道旅を楽しみながら移動できて1日当たり2,370円なので帰省などにも「青春18きっぷ」を利用される方も多いと思います。
片道1,200円の距離以上の場所を往復利用すれば、お得になります。東京から高崎を往復すればいいのです。
私もついついやってしまいますが、始発に乗って終電1本前ぐらいに戻ってこれるようなできるだけ遠くの隠れた観光地を探して行ってみたいと思い、当たりはずれはありますが「青春18きっぷ」が利用できる期間を楽しみにしています。
また、日帰りではなく宿泊の旅もいいものですよね。
東京~新潟間青春18きっぷの旅
通常、東京から新潟へ行くならば上越新幹線で片道約2時間・10,570円で電車移動できますが、「青春18きっぷ」を利用して2,370円で移動するには6時間半~8時間ぐらいかかります。
ざっくり料金が4分の1なので時間は4倍でも仕方ないのですが、少しでも快適に鉄道旅を楽しむための体験談をお話しします。
乗継ルート
東京~新潟間を移動するルートは2つあります。
- 上越線経由(東京~高崎~水上~長岡~新潟)
- 東北線経由(東京~宇都宮~郡山~会津若松~新津~新潟)
最短ルートは上越線経由が最短6時間半で移動でき、東北本線ルートは9時間ほどで途中下車をすればもっと時間は当然ながらもっと必要になります。
会津若松から新津間を通過するならば絶対に日中明るい時間帯がおススメです。なぜならば、この区間は「SLばんえつ物語号」が運行されるほどの車窓が楽しめる区間なので、いつもとは違った風光明媚な車窓が楽しめました。どちらのルートを選ぶにしても普通列車に長時間乗る事になるので、座りっぱなしもお尻や腰が疲れるし立ちっぱなしは最悪。
また、気分的かもしれませんが、同じ座るにしても進行方向に向いているクロスシーとやボックスシートならば多少疲れは少ないのですが、通勤電車の横向きに座るロングシートの場合は疲れが増す気がしますね。
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東京から上越線ルートで新潟へ
東京から新潟へ行くには高崎線・上越線・信越本線を経由するこのルートが先ほどもお話しした通り、約6時間半かかりますが最短時間で到着できます。初めて新潟へ観光に行く時は、「青春18きっぷ」での移動を忘れてあちこち訪れる計画を立ててしまいますが、当然時間が足りません。
また、新潟駅から観光地への往復時間や滞在時間も分からないので余裕を取ったスケジュールになりますので必然的に、途中の乗り換え駅でもどこにも寄らずにノンストップになってしまうことがあります。それでも次回行きたい場所の情報だけは収集しておけば、次に訪れる時に余分な時間を計画に入れなくていいので、途中駅周辺も楽しめるようになると「青春18きっぷ」の魅力がさらに増えた気分になっています。
東京~高崎間は普通車グリーン車で快適に
「青春18きっぷ」利用時でも首都圏の中距離列車の4・5号車に連結されているグリーン車に、グリーン券を別途購入すれば利用できます。東京~高崎間は全ての列車にグリーン車が連結され、車内はリクライニングシートでゆったりとした空間になっているので座席でお弁当を食べることもできますし、アテンダントによる車内販売もあります。東京~高崎間の乗車時間は約2時間をゆったり過ごすのも悪くはないですね。
この東京~高崎間のグリーン車料金は、電車に乗る前にみどりの窓口やホームにあるグリーン券券売機またはモバイルSuicaで事前購入して乗車すれば、平日980円・土休日780円と極端に高いわけではないので、当日の移動距離や帰りの時の疲れ具合などを見て時々利用しています。
ちなみに、グリーン車を連結した高崎線は高崎よりさらに先の新前橋まで同額で利用できますが、そこまで乗車してしまうと乗り換える水上行の電車は高崎駅始発なのでほぼ座れないと思っていいですよ。快適なグリーン車に長く乗っていたい気持ちはありますが、高崎駅で降りてトイレを済ませて始発の水上行きに乗車したほうが座れる可能性が高いです。
水上からの難所をを切り抜けるには
上越線の最大の難所は水上~長岡間です。
なぜならば・・・
水上駅で椅子取りゲームが始まるからです。
この椅子取りゲームの勝者は、2時間座れますが敗者は2時間立ちっぱなしになる可能性を覚悟する必要があるからです。
そこで、勝者になる為のポイント!それは、乗り換えの高崎駅が大事なのです。
高崎~水上間は6両編成または4両編成となりますが、できる限り進行方向の先頭車両に乗車してください。なぜならば、水上駅からの電車は2両編成(たまに4両)。ほとんどが6両編成から2両編成への乗り換えになるので椅子取りゲームになるわけです。
水上駅には1番線に到着します。出口は進行方向左側です。長岡行きのホームは2番線。向かいのホームではなく別のホームなので跨線橋を渡らなくてはいけないのです。しかも、狭い階段1か所しかないので乗り換える人が座る為に一斉に階段に殺到します。ここで出遅れてしまうと敗者になります。その為に階段に近い先頭車両に乗る事が大事なのです。気の早い人は沼田駅を過ぎたあたりから先頭車両に移動する姿を見ますので、移動が始まったら後れを取らずにしましょうね。
万が一敗者になってしまったら・・・
2時間立ちっぱなしの覚悟をする前に、車内を見回して登山をしそうな格好をしたグループが必ずいると思います。その人たちが座っている近くで立っていましょう。
おそらく、水上駅から10分後に到着する土合駅で下車します。この土合駅は谷川岳の登山の最寄り駅になっているので、降りる人が多いので敗者復活の最初で最後のチャンスです。ここを逃したらあきらめてください。
そうそう、土合駅は「日本一のもぐら駅」で有名なので、駅見物の人も降りますが長岡まで行く人と区別がつきません。しかし、登山客は見ればわかりますもんね。
さらに、最難関と思うのは座れなかったから次の電車にしようなんてこともできません。なぜならば、水上~長岡間の運行本数は1日5本。
- 水上発 08:24 長岡着 10:20
- 水上発 09:47 長岡着 11:48
- 水上発 10:40 長岡着 13:31 ※不定期運行
- 水上発 13:40 長岡着 15:29
- 水上発 17:49 長岡着 20:02
- 水上発 20:50 長岡着 23:06
3の10:40発は一部土日や登山シーズンのみ運行だったりするのでご注意を!
上越線経由の時はここの時刻を基準に乗り換えスケジュールを立てることになります。
約2時間の鉄旅で長岡駅に到着し信越本線に乗り換えて新潟をめざしますが、接続時間にばらつきがあり10分ぐらいで乗り継げる時や1時間近く待たなくてはいけない時もあるので、食事などをする時間だと思って割り切りましょう。
長岡から新潟までは、快速で約1時間・普通列車で1時間20分ぐらいですが、意外と混雑しいる場合が多いので座れないことも覚悟しておきましょう。
運が良ければ快適に!
長岡~新潟間は、「越乃Shu*kura」が運行されている日があります。またその他観光列車も季節限定で運行されているので、事前に指定席券を購入しておけば「青春18きっぷ」と合わせて乗車可能です。
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新幹線ワープを使う
「青春18きっぷ」を利用する方は、出かける前に時刻表などで乗継などの予定を立てると思いますが、想定外のトラブルや列車の遅延などで普通列車での乗り継ぎができなくなり、その日のうちに目的地にたどり着けなくなってしまうこともあります。
そんな時は「青春18きっぷ」では利用できない上越新幹線を使う「新幹線ワープ」という選択肢もあります。この方法は、上越新幹線を使う区間の乗車券と新幹線特急券を購入するだけなのですが、せっかくお得に鉄道旅を楽しんでいるのになぜ新幹線を使うの?別途料金払うなら高くつくと思うかもしれませんが、区間によってはそれほど高くありません。
例えば、大宮~高崎間ならば、モバイルSuica特急券を利用すると3,090円、高崎~越後湯沢間ならば、3,500円。この金額で宿泊費払うぐらいならば、遅れた時間を取り戻せると思えば安いものです。
実際に東京~新潟間で「青春18きっぷ」を利用して午前中に新潟に到着したいなんてわがままも可能になりました。
もちろん東京駅発5:01の京浜東北線に乗って上野始発5:13高崎行に乗れれば(途中大宮駅5:39)新幹線ワープを使わずに11:27新潟駅着となりますが、こんな早朝の電車には乗れない私などには無理なスケジュールになります。そこで、実際には大宮~高崎間を新幹線ワープして新潟へ2017年10月に行ってきました。10月に「青春18きっぷ」ないはずなのになぜ?
青春18きっぷで東京~新潟へ利用行程
駅 名 | 発着 | 時間 |
東 京 | 発 | 05:53 |
大 宮 | 着 | 06:25 |
発 | 06:34 | |
高 崎 | 着 | 06:58 |
発 | 07:12 | |
水 上 | 着 | 08:17 |
発 | 08:24 | |
長 岡 | 着 | 10:20 |
発 | 10:27 | |
新 潟 | 着 | 11:27 |
※2018年10月18日当時のダイヤ
この乗り換えで実際に新潟へ午前中到着することができました。
大宮駅での乗り換えは在来線ホームと新幹線ホームはかなり離れているので乗り換え時間11分はちょうどいい時間で、高崎駅での乗り換えは、大宮と違い近いのでトイレタイムしても5分程余り、水上駅での椅子取りゲームは、早朝の新幹線ワープが最大の理由だと思いますが、高崎駅から乗車する人もまだ少なかったのでゲーム開始されませんでした。
更に時間短縮できたのは、長岡発10:27は午前中最後の快速なので普通列車よりも20分短縮されたことです。
ただこの快速列車は旧国鉄の115系新潟色の車両だったので、かなり傷みも激しく混雑していたので快適って感じはありませんでしたが、1時間なので普段生活の通勤列車と比較すれば空いています。
新幹線ワープを使わない場合は新潟到着13:56になりますので、乗り換え待ち時間などを含めて約2時間短縮できました。
トイレ休憩やお弁当などはどこの駅がいいかとよく聞かれますが、当然ながら東京駅の駅弁屋「祭」で買うのがいいです。朝5:30から営業しているので重宝していますが、普通列車の車内では食べられないですよね。そんな時はグリーン車が便利で快適でお弁当もゆっくり食べられます。
次は越後湯沢駅がいいですよ。ここではCoCoLo湯沢で魚沼産のお米を使った食事と地酒のきき酒もありますからね。ただ途中下車になるので、次の電車まで約3時間ほど時間つぶしをするか、新幹線ワープで乗り継ぎ時間までの利用がいいと思います。
あとは、長岡駅。ここでは、信越本線との接続がいまいちなので1時間ぐらい待つ時もあるので、自動的に食事・トイレタイムになりますね。もちろん新潟駅もたくさんあり過ぎます。
さすがに日帰りということもできないことはありませんが2018年3月1日現在のダイヤでは、16:39に新潟を出発すれば、東京まで戻ることができます(23:28着)がまだ試したことはありません。