ユーゴスラビア連邦の、「ユーゴ」が意味するのは何?

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ユーゴスラビア連邦の、「ユーゴ」が意味するのは何?

  1. 西

【答え】 南

ユーゴスラビアは、バルカン半島に存在した多民族国家であり、その複雑な歴史と現在の状況は、ヨーロッパ現代史において重要な位置を占めています。

ユーゴスラビアの成り立ち

ユーゴスラビアは、「南スラヴ人の国」を意味し、主に以下の変遷をたどって形成されました。

  1. 第一次世界大戦後:セルブ=クロアート=スロヴェーン王国の成立(1918年)
    • 第一次世界大戦後、オーストリア=ハンガリー帝国やオスマン帝国から独立した南スラヴ系民族(セルビア人、クロアチア人、スロベニア人など)が結集し、セルビア王国を中心に「セルブ=クロアート=スロヴェーン王国」として発足しました。
    • この時点から、多様な民族、宗教(正教、カトリック、イスラム教)、文化、歴史的背景を持つ地域が一つになったため、潜在的な対立を抱えていました。
  2. ユーゴスラビア王国への改称(1929年)
    • アレクサンダル1世の国王独裁の下、より強い国家統一を目指し、「ユーゴスラビア王国」と改称されました。しかし、民族間の亀裂は解消されませんでした。
  3. 第二次世界大戦と社会主義連邦国家の成立(1945年)
    • 第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの侵攻を受けてユーゴスラビア王国は崩壊しますが、ヨシップ・ブロズ・チトー率いるパルチザン(抵抗運動)が自力で国土を解放しました。
    • 戦後、チトーの指導の下、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国が成立します。これは、以下の6つの共和国と2つの自治州からなる連邦制の国家でした。
      • スロベニア社会主義共和国
      • クロアチア社会主義共和国
      • セルビア社会主義共和国(ヴォイヴォディナ、コソボの2自治州を含む)
      • ボスニア・ヘルツェゴビナ社会主義共和国
      • モンテネグロ社会主義共和国
      • マケドニア社会主義共和国
    • チトーは、ソ連とは一線を画した独自の社会主義路線(自主管理社会主義)と非同盟主義を採り、民族間の対立を抑えながら、強力な指導力で国家をまとめ上げました。この時代が「モザイク国家」としてのユーゴスラビアの全盛期でした。

ユーゴスラビアの解体と現在の状況

1980年にチトーが死去すると、そのカリスマ的な指導者が不在となり、冷戦終結による共産主義体制の弱体化も相まって、ユーゴスラビアは急速に分解へと向かいます。

  1. 経済問題と民族主義の高まり(1980年代後半~)
    • 各共和国間の経済格差(スロベニアやクロアチアが豊かで、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナなどが比較的貧しかった)が深刻化し、不満が蓄積されました。
    • チトーの抑圧下にあった民族主義が再燃し、特にセルビア人の民族主義(大セルビア主義)が高まりを見せ、他の民族との対立が激化しました。
  2. ユーゴスラビア紛争の勃発と各共和国の独立(1991年~2001年頃)
    • 1991年6月、経済的に豊かで西ヨーロッパとの繋がりが深いスロベニアクロアチアが独立を宣言。これに対し、ユーゴスラビア人民軍(セルビア主導)が介入し、「十日間戦争」(スロベニア)や「クロアチア独立戦争」が勃発しました。
    • 続いて、マケドニア(現北マケドニア)も独立を宣言。
    • 1992年、多民族が混在するボスニア・ヘルツェゴビナが独立を宣言すると、セルビア人、クロアチア人、ボシュニャク人(ムスリム)の間で凄惨な内戦(ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争)が勃発しました。民族浄化などの悲劇も発生し、国際社会も介入しました。
    • これらの紛争を経て、旧ユーゴスラビア社会主義連邦共和国は事実上解体されました。
  3. ユーゴスラビア連邦共和国(新ユーゴ)の形成と消滅
    • 1992年、残されたセルビアモンテネグロが「ユーゴスラビア連邦共和国」を結成しました(通称「新ユーゴスラビア」)。
    • しかし、セルビア国内の自治州であったコソボでは、アルバニア系住民の独立運動が高まり、セルビアとの間でコソボ紛争(1998年~1999年)が勃発。NATOによる空爆も行われました。
    • 2003年、ユーゴスラビア連邦共和国は「セルビア・モンテネグロ」という国家連合に移行。
    • 2006年、モンテネグロが住民投票を経て独立を宣言し、セルビア・モンテネグロは解消され、ユーゴスラビアという国名は完全に歴史上から姿を消しました。
    • 2008年、コソボも一方的に独立を宣言しましたが、セルビアをはじめとする一部の国々はコソボの独立を認めていません。

現在の状況(旧ユーゴスラビアを構成していた国々)

現在、旧ユーゴスラビア社会主義連邦共和国を構成していた地域からは、以下の7つの独立国が誕生しています。

  1. スロベニア:EUとNATOに加盟。旧ユーゴ諸国の中では経済的に最も安定し、西欧に近い発展を遂げています。
  2. クロアチア:EUとNATOに加盟。観光業が盛んで、アドリア海沿岸は人気の観光地です。
  3. セルビア:旧ユーゴの主要国。EU加盟を目指していますが、コソボ問題などが課題となっています。
  4. ボスニア・ヘルツェゴビナ:デイトン合意により、民族間の複雑な統治機構を持つ国。EU加盟候補国ですが、政治的、経済的に不安定な面も残ります。
  5. モンテネグロ:NATOに加盟。EU加盟を目指しています。アドリア海沿岸は観光地として人気です。
  6. 北マケドニア:EU加盟を目指しています。ギリシャとの国名問題が解決し、NATOに加盟しました。
  7. コソボ:2008年に独立宣言。セルビアは承認しておらず、国際的な地位は完全には確立していません。EU加盟への道のりは不透明です。

これらの国々は、独立後、それぞれが独自の道を歩んでいますが、旧ユーゴスラビア紛争の爪痕や、民族間の歴史的な感情が完全に消え去ったわけではありません。EU加盟や経済発展を目標とする一方で、未解決の領土問題や、民族間の協調といった課題も抱えながら、それぞれの未来を築いています。

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