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七福神で、「打ち出の小槌」を持っているのは誰?
- 弁財天
- 毘沙門天
- 大黒天
- 寿老人
打ち出の小槌(うちでのこづち)は、日本の昔話や説話に登場する、振ることで様々なものが出てくるとされる伝説上の槌(つち)です。富をもたらし、願いを叶える象徴として古くから親しまれてきました。
打ち出の小槌の主な特徴と伝承
- 「振れば何でも出てくる」不思議な力: これが打ち出の小槌の最も有名な特徴です。欲しいものの名前を唱えながら小槌を振ると、金銀財宝や食べ物、さらには家屋までもが出てくると信じられています。
- 主な登場物語:
- 一寸法師: 最も有名で、広く知られているのは「一寸法師」の物語でしょう。一寸法師が鬼ヶ島で鬼から手に入れた打ち出の小槌を使い、自分の体を大きくしたり、金銀財宝を出したりして、最終的に幸せを手に入れます。この物語を通じて、「願いを叶える道具」としてのイメージが確立されました。
- 鬼の宝物: 元々は、鬼の持つ宝物の一つとして描かれることが多かったようです。『平家物語』などにも、鬼が持っていた打ち出の小槌が登場する記述があります。
- 大黒天の持ち物: 七福神の一人である大黒天(だいこくてん)の持ち物としても知られています。大黒天は豊作や富をもたらす神様であるため、打ち出の小槌は富の象徴として描かれることが多いです。
- 由来の説: 打ち出の小槌の原型となる「ものを出す槌」の伝承は、インドに古い起源を持つという説があります。それがモンゴル、朝鮮半島を経て日本に伝わったと考えられています。また、京都の宝積寺には、奈良時代に聖武天皇がまだ皇子だった頃、夢の中で龍神から「打出」と「小槌」を授かったという伝承があり、それが後に即位につながったとされています。
- 「打つ」の語呂合わせ: 「打つ」という言葉が、敵を「討つ」にも通じることから、縁起が良いとされています。災いを打ち払い、福を招くという意味合いも込められていると考えられます。
現代における打ち出の小槌
現代でも、打ち出の小槌は縁起物として人気があり、様々な形で親しまれています。
- 置物や装飾品: 金運や開運の願いを込めて、置物やキーホルダー、お守りなどとして販売されています。
- デザインモチーフ: 衣服や調度品、お菓子のパッケージなどに「宝づくし」の文様の一部として描かれることがあります。
- 郷土玩具: 地域によっては、打ち出の小槌を題材にした郷土玩具が作られています。
- 結婚式の贈り物: 「新しい生活が豊かで幸せなものになりますように」という願いを込めて、結婚祝いの品として贈られることもあります。一度振ると幸せが生まれ、もう一度振ると幸運が舞い込む、という縁起の良い意味合いがあります。
打ち出の小槌は、単なる昔話の道具としてだけでなく、人々の「豊かになりたい」「願いを叶えたい」という普遍的な願望を象徴する、特別な意味を持つ宝物と言えるでしょう。


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