地球上で生物の多様性が最も高いのはどの地域ですか?

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地球上で生物の多様性が最も高いのはどの地域ですか?

  • 熱帯雨林
  • 砂漠
  • 北極圏
  • 平原

【答え】熱帯雨林

熱帯雨林は「地球の肺」とも称される、地球環境にとって極めて重要な生態系です。その果たす役割と、地球温暖化が熱帯雨林に与える影響について解説します。

熱帯雨林の果たす主な役割

熱帯雨林は、地球の生命維持システムにおいて多岐にわたる重要な役割を担っています。

  1. 生物多様性の宝庫:
    • 地球上の陸上生物種の80%以上が熱帯林に生息していると言われています。その多くはその場所にしか生息していない固有種です。
    • 複雑な生態系が築かれており、一つの種の減少が他の種にも深刻な影響を与えることがあります。例えば、特定の昆虫がいなくなると、その昆虫に花粉を運んでもらっていた植物が繁殖できなくなり、その植物を食料とする動物にも影響が及びます。
    • 未だ発見されていない多くの生物種が存在し、これらが人類の食料や医薬品の新たな資源となる可能性も秘めています。
  2. 地球の気候安定化(炭素循環の要):
    • 二酸化炭素の吸収・貯蔵: 熱帯林は、光合成によって大量の二酸化炭素(CO2)を吸収し、その炭素を樹木や土壌中に蓄えています。成熟した熱帯林は、日本の森林の約2倍の速度で光合成を行い、非常に大量の炭素を貯蔵しています。この働きにより、大気中のCO2濃度の上昇を抑制し、地球温暖化の進行を和らげる「炭素の貯蔵庫」として機能しています。
    • 酸素の供給: 光合成の過程で酸素(O2)を大気中に放出します。
    • 水循環の維持: 熱帯林の蒸散作用によって大量の水蒸気が大気中に放出され、その地域の降水量や雲の形成に大きな影響を与えます。この水蒸気は、遠く離れた地域にまで運ばれて雨を降らせることもあり、地球規模の水循環において重要な役割を担っています。
  3. 水資源と土壌の保全:
    • 樹木が根を張り巡らせることで、土壌の流出を防ぎ、洪水や土砂崩れなどの自然災害を抑制する働きがあります。
    • 森林が水を蓄え、ゆっくりと放出することで、川の流量を安定させ、水資源を供給する役割も果たします。
  4. 地域住民の生活基盤:
    • 熱帯林に依存して生活している先住民や地域住民にとって、食料、燃料、医薬品、建築材料などの供給源であり、まさに生活の基盤となっています。

温暖化が熱帯雨林に与える影響

地球温暖化は、熱帯雨林に深刻な影響を与え、その生態系を破壊し、上記の重要な役割を損なう可能性があります。

  1. 枯死と炭素放出の加速(ポジティブフィードバック):
    • 干ばつと水不足: 温暖化により、熱帯地域の平均気温が上昇し、干ばつが頻発化・長期化する傾向にあります。熱帯林の樹木は常に十分な水分を必要とするため、深刻な水不足に陥ると枯死が加速します。
    • 森林火災の増加: 乾燥化が進むと、一度発生した森林火災が大規模化・長期化しやすくなります。火災によって樹木が燃えると、それまで蓄えられていた大量の炭素(CO2)が大気中に放出され、さらに温暖化を加速させる悪循環(ポジティブフィードバック)に陥ります。
    • 光合成能力の低下: 極端な高温にさらされると、熱帯林の植物は光合成能力が低下することが研究で示されています。特定の温度閾値(摂氏46.7度など)を超えると、光合成を行う葉緑体の機能不全が始まり、植物は栄養を十分に作れなくなり、枯死に至ります。
  2. 生物多様性の喪失:
    • 気温や降水量の変化、乾燥化、火災などにより、多くの動植物がストレスを受け、生息地を失ったり、生存が困難になったりします。
    • 特に、特定の気候条件に適応して進化した固有種は、気候変動への適応が難しく、絶滅の危機に瀕します。
    • 樹木の開花・結実頻度が減少し、それを食料とする動物の生存にも影響が出ることが懸念されています。
  3. 水循環の変化と自然災害の増加:
    • 森林の減少は、その地域の雨量を減少させ、乾燥化を進行させる可能性があります。これにより、降水パターンが変化し、干ばつと同時に、一度雨が降ると洪水や土砂崩れが起こりやすくなるなど、極端な気象現象が増加する可能性があります。
  4. 「限界点(ティッピングポイント)」の懸念:
    • アマゾン熱帯雨林のような大規模な熱帯雨林は、ある程度の森林減少や気候変動の影響を受けても回復する力(回復力)を持っています。しかし、ある「限界点(ティッピングポイント)」を超えると、回復力を失い、サバンナのような草原へと不可逆的に変化してしまう可能性が指摘されています。そうなると、大量の炭素が大気中に放出されるだけでなく、CO2吸収能力も大幅に低下し、地球温暖化の抑制が極めて困難になります。

熱帯雨林の保全は、地球温暖化対策だけでなく、生物多様性の維持や水資源の確保といった地球全体の生態系バランスにとって不可欠な課題です。私たちが普段消費する製品(大豆、牛肉、パーム油など)が、間接的に熱帯林の破壊につながっている現状を理解し、環境に配慮した消費行動をとることが求められています。

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