ポイントタウンのクイズと答えを正解してポイントをゲットしてポイ活を楽しみませんか?JALもANAも毎年1回無料航空券と交換継続中!
日本の「民謡」で三味線と共演する楽器はどれですか?
- 笛
- 琵琶
- 尺八
- 太鼓
日本の民謡で三味線と琵琶が用いられる理由は、それぞれの楽器が持つ歴史的背景、音色、そして演奏形態に深く関係しています。
三味線が使われる理由
三味線は、日本の民謡において最も広く用いられる楽器の一つです。その理由は多岐にわたります。
- 普及と大衆性:
- 三味線は16世紀後半に沖縄(当時の琉球)から伝来し、日本の独自の楽器として急速に発展しました。琵琶に比べて比較的新しい楽器であり、より大衆に親しまれる形で広まりました。
- 江戸時代には、浄瑠璃(義太夫節など)、長唄、常磐津、清元といった歌舞伎や人形浄瑠璃の伴奏楽器として発展し、遊女や芸妓の間でも演奏され、庶民文化に深く根付きました。
- この普及によって、地域ごとに様々な三味線音楽が生まれ、それが民謡にも取り入れられていきました。
- 音色と表現力:
- 三味線は撥(ばち)で弦を弾くことで、非常に力強く、歯切れの良い音を出すことができます。特に津軽三味線のような激しい演奏は、民謡の持つ躍動感や力強さを表現するのに適しています。
- また、開放弦と押弦、棹を叩く「叩き」などの多様な奏法があり、豊かな音色変化と表現力を持っています。哀愁を帯びた音から、陽気な音まで、幅広い感情を表現できます。
- 民謡の多くは労働歌や祝い歌など、人々の生活に密着した感情を歌い上げるものであり、三味線の持つダイナミックな音色がそれにマッチしました。
- 歌との相性の良さ:
- 三味線は、歌の伴奏楽器として非常に優れています。歌の旋律を補強したり、合いの手を入れたりすることで、歌に奥行きと彩りを与えます。
- 特に、拍子やリズムを刻む能力が高く、踊りなどと一体となった民謡の演奏に不可欠な存在となりました。
琵琶が使われる理由
琵琶は三味線よりもはるかに古い歴史を持つ楽器で、主に語り物音楽で発展してきました。民謡での使用は三味線ほど一般的ではありませんが、特定の地域や形式の民謡に見られます。
- 歴史的背景と格式:
- 琵琶は奈良時代に中国から伝来し、雅楽や声明(しょうみょう)といった古典音楽、そして盲目の琵琶法師によって語り継がれた『平家物語』などの**語り物(琵琶歌)**の伴奏楽器として発展しました。
- そのため、琵琶には物語性や叙情性、そしてある種の厳かさが伴う音色があります。
- 民謡の中でも、歴史的な出来事を語るものや、より重厚な雰囲気を持つものにおいて、琵琶の持つ響きが適している場合があります。
- 音色と奏法:
- 琵琶は大きな撥を用いて弦を弾きますが、三味線のように開放的な響きだけでなく、残響を伴う独特の音色が特徴です。
- 撥を弦に当ててから引き剥がすような奏法や、棹のフレット(柱)を押さえることで生み出されるヴィブラート(揺らす音)などが、情感豊かな表現を可能にします。
- 三味線のストレートな音色に対し、琵琶はより空間的な広がりや奥行きを感じさせる音色を持っています。
- 語りとの一体感:
- 琵琶は、語り物音楽の伴奏として発達した歴史があるため、言葉のイントネーションや感情の起伏に合わせて演奏することに長けています。
- 民謡の中でも、語りの要素が強いものや、叙事的な内容を持つものにおいて、琵琶は歌い手の表現を深める役割を果たします。
まとめ
- 三味線: 大衆文化の中で発展し、その力強く、歯切れの良い音色と幅広い表現力、歌との相性の良さから、多様な民謡で広く用いられるようになりました。躍動感や祝祭感を表現するのに適しています。
- 琵琶: より古くから存在する楽器で、語り物音楽の歴史を持ちます。その叙情的で重厚な音色は、物語性や格式を重んじる特定の民謡や、より深みのある感情を表現する際に用いられます。
このように、それぞれの楽器が持つ特性と、日本の音楽史の中で果たしてきた役割によって、民謡における使用が分かれてきたと言えるでしょう。