梅干しを見ると唾が出るようなことを、動物のなんという?

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梅干しを見ると唾が出るようなことを、動物のなんという?

  1. 学習的行動
  2. 反射
  3. 走流性
  4. 条件反射

【答え】 条件反射

条件反射は、ロシアの生理学者イワン・パブロフが発見した現象で、「古典的条件づけ」とも呼ばれます。これは、本来は無関係な刺激と反応が、繰り返し経験することで結びつき、学習されて形成されるものです。

なぜ条件反射が起きるのか、その仕組みとメカニズムを解説します。

条件反射の基本的な仕組み

条件反射は、以下の3つの要素が組み合わさることで成立します。

  1. 無条件刺激(US: Unconditioned Stimulus): 生まれつき、あるいは経験なしに特定の反応(無条件反応)を引き起こす刺激。
    • 例:食べ物
  2. 無条件反応(UR: Unconditioned Response): 無条件刺激に対して、生まれつき、あるいは経験なしに生じる反応。
    • 例:食べ物を見て唾液が出る
  3. 条件刺激(CS: Conditioned Stimulus): 元々は無条件反応とは関係のない中性的な刺激。
    • 例:ベルの音

条件づけの過程:

  1. 無条件刺激と条件刺激の対提示(強化): ベルの音(CS)を鳴らした直後に食べ物(US)を与える、という行動を繰り返し行います。
  2. 連合学習: 脳内で、これまで無関係だった「ベルの音」と「食べ物」が結びつけられます。「ベルの音は食べ物がもらえる合図だ」と学習されるわけです。
  3. 条件反応の成立: 繰り返しの学習の結果、ベルの音(CS)を聞かせただけで、犬が唾液を分泌する(条件反応:CR)ようになります。

脳内で何が起きているのか

条件反射が成立する脳のメカニズムは複雑ですが、主要な要素としては以下の点が挙げられます。

  1. 神経回路の変化: 条件づけの過程で、脳内の神経細胞間の結合(シナプス)が強化されます。具体的には、条件刺激(ベルの音)の情報を伝える神経回路と、無条件刺激(食べ物)によって活性化される神経回路が、脳の特定の部位で連合されます。これにより、条件刺激が入力された際に、無条件反応を引き起こす経路が活性化されるようになります。
  2. 扁桃体と報酬系:
    • 扁桃体: 恐怖や喜びといった情動反応に関わる脳の部位で、特に「古典的条件づけ」における情動反応の形成に重要な役割を果たします。例えば、嫌悪刺激に対する恐怖反応の条件づけなどです。
    • 報酬系: 脳の報酬系(特に中脳の腹側被蓋野から側坐核へ伸びるドーパミン神経系)は、快感や満足感、動機づけに関わります。食べ物のような報酬が得られると、ドーパミンが放出され、その経験が強化されます。ベルの音を聞いただけでこの報酬系が活性化されることで、期待感が生まれ、条件反応(唾液分泌など)が引き起こされると考えられています。つまり、ベルの音自体が「ご褒美が来るサイン」として脳に認識されるようになります。
  3. 小脳の関与: 運動性の条件反射(例:まばたき反射)においては、小脳が重要な役割を果たすことが示されています。

なぜ条件反射は起きるのか(生物学的・適応的意義)

条件反射が生物に備わっているのは、環境に適応し、生存に有利に働くためです。

  • 危険の回避: 危険を知らせる刺激(例:雷の音)と、実際に危険が迫る状況(例:嵐)が結びつけられることで、早い段階で危険を察知し、身を守る行動をとることができます。
  • 食料の獲得: 食料の存在を示す手がかり(例:特定の匂い)と食料そのものが結びつくことで、より効率的に食料を見つけ、摂取することができます。
  • 学習と記憶の基礎: 条件反射は、生物が環境に適応するための基本的な学習メカニズムの一つであり、より複雑な記憶や行動の基礎となります。

このように、条件反射は、単なる反射的な反応ではなく、経験に基づいて脳の神経回路が変化し、生物が環境に適応するための重要な学習プロセスとして生じるのです。

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